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『神様がくれた背番号』について

04 12月
神様がくれた背番号

神様がくれた背番号

楓出版では一点ですが、皆様にお読みいただける書籍があります。それは2010年6月に弊社より刊行させていただきました松浦儀実著『神様がくれた背番号』という小説です。

このお話のあらすじは、ひ弱でどもりで取り柄が何一つないようなホームレスの男、ケンちゃんが、ある日の夜、夢の中で神様のお告げを聞き、阪神タイガースに入団したところからはじまります。それからケンちゃんは多くの人たちの力を借りて誰もが驚くような活躍をして、周囲を感動と昂奮に導いていきます。タイガースファン必見のユーモラスなスポーツファンタジー小説です。

2006年、Ryuheyこと著者松浦儀実先生のブログ『寒い人生で悪かったな』で連載され、タイガースファンのコミュニティの間で好評を博し、ブログランキングでは、最高小説部門2位となったこの作品は、松浦儀実先生の初上梓作品ということになります。刊行後はタイガースファンで知られるダンカン氏、書評家で女優の中江有里氏からご支持をいただきました。阪神タイガースファンの方にも、そうでない方にも、是非一度読んでこの作品の面白さを堪能していただきたいと思っております。

作者について

私こと谷口が、はじめて松浦儀実さんにお会いしたのは、2010年の1月2日のことです。その当時は出版社を作ったばかりで、羽田から飛行機に乗って兵庫の六甲山ちかくにある松浦さんの自宅へ向かいました。松浦さんは普段は事業で中国に出張しており、里帰りのため帰国されており直接お会いできる機会がそんなにないこともあって、急遽アポを取らずに向かいました(帰省との情報は伺っていたのですが、連絡がつかなかったのです)。不安と期待で押しつぶされそうになりながら、当日予約した飛行機にのって神戸空港へ向かい、なんとか着陸後に携帯電話で連絡がつき、そして自宅近くの駅で松浦さんが出迎えてくれました。彼のご自宅でご家族に対面し、親子水入らずのなか大変失礼なことをしてしまったなと後日、後悔したのを思い出します。出版のための打合せをして、それから小説に関する考え方、どんな作品を書いていきたいか、また私の気持ちなどを話し合いました。気さくな方で私の緊張を解きほぐしてくださいました。簡単に出版契約書を交わし、親子水入らずの中長居をしては申し訳ないと思い辞去を申し出ると、ラーメン屋に誘ってください彼と別れました。おそらく2時間も掛からなかったでしょうか。

むろんそれ以外にも何度かメールや電話でのやりとりをさせて頂きましたが、私が直接お会いし松浦さんのお人柄に触れたといえるのは、その一日のことになります。松浦さんはロックバンドのボーカルの活動をされていると聞いておりましたので、声が少しつぶれてるというのがちょっとばかり印象的ではありましたが、それ以外は気さくな方という印象くらいで、ご本人のことを多く存じているわけではありません。ただ『神様がくれた背番号』を書かれたのは、この方でしかありえないなと、そう確信したのことを今でもはっきりと思い出します。

松浦氏がタイガースファンであること、また二児の父親であること、ロックバンドのボーカルをしていたことは、おそらく松浦さんのブログやネットでも検索すれば調べられることですから、あえてこの場で割愛させて頂きました。

私が知っているのは、面白い小説を書く方であること、それがとんでもなく面白い作品であり私の人生の支点となってカーブを描くほどの強い引力があったということ、そして上記の思い出の印象のみです。

これからも楓出版では松浦さんの作品を発表・紹介していく予定です。どうぞご期待ください。(2010年11月)

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